子どもの間で、「ネットいじめ」が増えています。文部科学省の2020年度調査では、いじめ全体の認知件数は7年ぶりに減りましたが、「ネットいじめ」は過去最多を更新しました。どうすればいいのか。15年前にネットいじめ対策の事業を始めた企業「アディッシュ」の事業部長・三角梨奈さん(28)と、校長として学校改革に取り組んできた工藤勇一さん(62)に聞きました。
2007年からネットパトロール アディッシュ事業部長 三角梨奈さん
私たちの会社「アディッシュ」は2007年から、200以上の学校や自治体から依頼を受け、ネットパトロールをしています。ネット上で生徒を巡るいじめや嫌がらせがないかチェックし、学校に報告します。
始めた頃の主なチェックの対象は、学校の「裏サイト」や、生徒の自己紹介が書かれた「プロフィルサイト」でした。これらのサイトでは、複数の生徒が1人の悪口を掲示板に書き込むことが多く、典型的ないじめの構造がありました。
しかし近年、ネットいじめは非常に複雑化しています。
まず、「一対多」ではなく「…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル